理事長ご挨拶
私が医者になりたてのころ、「医師は病気を診るだけでなく、病人全体を診ることに責任がある」という教育を受けました。そのことをこれまでの40余年、実践してきたつもりですが、所詮よい病院というのは患者さんにとってばかりでなくご家族にとっても、そこで働く職員にとっても、近隣にお住まいの皆様にとっても有難いものでなくてはならないでしょう。 また現代の医学が万能とも限らず、命に限りがあるように医療にも限界があります。そんな時いちばん力になるのは看護師・介護士さんの潤いのあるサポートではないでしょうか? そのためにも私は職員を大切にしてまいりました。創立50周年記念事業として職員をNew Yorkに、60周年記念事業としてItalyに派遣したのもそのためです。 すでに、新豊後荘病院に移転して30年近くになりましたが、この病院はドイツの森の中の「ノイシュバンシュタイン城」を参考に、私が心ときめいてデザインしたものです。創立者鈴木豊は「よい病院が出来上がるには、少なくとも三代はかかる」と、言っておりました。 私たちは少しでも創立者の理念を追いながら次の代に継承すべく、これからも潤いに満ちた豊後荘の雰囲気を大切にしながら、良い病院創りに励んでまいりたいと願っております。
豊後荘病院 理事長
医学博士 鈴木 守